関西棚経にて

7月の東京棚経に引き続き、先日、関西方面の棚経にお伺いしてきた。この日も雨模様から一変して晴れ間がのぞき、からっと爽やかな風も味方してくれた。今回の棚経で、初めてお伺いするお宅があった。今まで大阪市内に住んでいたご両親が体調を崩され、両親に代わって仏壇をお祀りすることになった、ご長男さんのお宅である。三重県の名張市にあるご自宅は、周りが田園の緑に包まれた、空気の美味しい、住み心地のよさそうな環境であった。ご自宅に移された仏壇もきちんと整頓され、供物やお花が綺麗にお供えされていた。ご両親のお宅で行っていたように、お経本をお渡しし、共に読経を捧げ、ご先祖様のお盆供養を勤めさせて頂いた。
ご両親はことに信仰熱心な方で、お父様は、お寺の行事には欠かさず大阪からお参り下さり、お墓参りの折には、何時間もかけて一生懸命墓石を磨いておられた。お母様は、よくお経を読まれる方で、毎日のように仏壇で読経されておられたようである。そんなご両親の姿を知ってか、ご長男さんは自然に、そしてしっかりと、信仰の相続を受け継いでおられたのだ。今回は、そんな素晴らしいご子息夫妻とお会いでき、心から嬉しく、また温かい気持ちになれる棚経であった。