震災後の影響

電車内の照明は落とされていましたが、まったく問題はなかったです。
先日、関東方面にお住いの檀家宅へ、お盆棚経にお伺いしてきた。毎年この時期は酷暑との戦いになるが、この度は爽やかな風も味方してくれ、とても回りやすい棚経となった。東京近郊は大震災後の節電の影響もあり、駅や公共機関等は何となく暗い感じを受けた。事前に檀家から現状を聞いていたので、なるほどと感じた。電車ではエアコンの温度設定を若干高めに設定していることや、走行中は照明を切っていること、駅や商業用テナントなども照明を落としていることが分かった。節電対策でこうした現状が起きているが、そこで暮らす檀家の口からは、「慣れてしまうと、さほど不便さは感じませんよ。」、「もともと明るすぎたんだよ。」との感想であった。少し目線を変えることで、今まで気づかなかったことにも気づくことが出来るようである。
上限なく使用されてきた電力も、制限内で上手に使うことが出来れば、それこそ地球環境へのエコにもつながる。今後の日本の行く末は、一人一人の意識に大きく左右されていくであろう。無駄を無くすこと、失敗を失敗と認めること、その失敗を教訓に新しい方向性を見出すこと… これらが出来れば、物事はよき方向へと進んで行くはずである。そこには“小欲知足”の仏教精神も、おおいに力を発揮してくれることであろう。