新入社員研修

大型連休初日となる昭和の日、中国労働金庫の新入社員研修を当寺で開催した。

当寺に来る前にFACMの見学も行われ、ボンネットバスにて20数名の若者が到着した。大勢の若者がバスから降りてきて、気持ちの良い挨拶をしてくれた。
ひとしきり境内を案内して回り、それぞれの建物や寺歴を紹介させて頂く。
本堂前では鰐口を叩いてお願い事をし、鐘楼堂では鐘をついて喜んでくれていた。

七面堂に案内し、テレビで放映された当寺の動画を見ながら、お寺がどのような事を行っているのか話をさせて頂く。特に、年末に行われている“浄心水行”のニュースを興味深げに見ていたようである。

今度は本堂に案内して、団扇太鼓を叩き、お題目をお唱えし、東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りした。初めて叩く太鼓のリズムも呑み込みが早く、大震災犠牲者のご供養ということもあり、真剣に取り組んでくれた。とても有り難かった。

次に、自分自身を見つめるための『懺悔文』を読み、自らの罪障消滅と善行を積むことの重要性を感じてもらった。「誰しも自分自身の心には嘘をつけない。人様の笑顔で心が満たされるように何事も取り組んでほしい。」と、お話しさせて頂いた。

短時間ではあったが、研修に参加した皆さんからのお礼の言葉が、それぞれの気持ちを物語ってくれていた。
社会に一歩を踏み出した若者たちは、身のまわりの人々から学び、刺激を受け、時に成功、時に挫折を繰り返しながら、自分の力をつけていくものである。こうした若者の研修に力を注いでいる事業所は本当に素晴らしい。物を作るのは人であり、人を動かすのもまた人である。その人々の心こそが、これからの世の中を、善くも悪くもしていくものである。そういった意味では、時代を担う新社会人に、大いに期待したいものである。