はだか祭り


先週土曜日、日本三大奇祭の一つと言われる岡山“西大寺会陽”の見物に出かけてきた。 以前から機会があれば見てみたいと思っていたが、深夜の行事なのでなかなか行くことが出来なかった。昨年からは、宝木の投下が午後10時に変更になったようで、その日のうちに何とか行って帰れそうだと息子と出かけることに。会場近くの駐車場に到着すると、見物客と思われる姿が沢山あった。それに合わせて多くの警察官も出動しており、何だか物々しい雰囲気に感じた。やはり、数千人の男衆が宝木をめぐって熱き戦いを繰り広げるので、参加する側も見る側も、安全策を講じなければならないのであろう。歩いて会場に向かっている途中、「ワッショイ!ワッショイ!」と掛け声とともにフンドシ姿の男衆が隊列を組んで行進しているではないか。初めて見るその姿は、何とも新鮮であった。会場に到着すると、溢れんばかりの人、人、人… 警察官が人垣を作り、男衆が通る通路をすべて警護していた。この日ばかりは、県警にとっても“大イベント”のようである。宝木の投下時間が近づくと、会場はにわかにざわめき始めた。フンドシ姿の男衆のもみ合いも次第に激しくなり、湯気が立ち上っていた。そして電気が消され、いよいよ宝木の投下… 
今年は16歳と27歳の二人が福男になったようである。

日本に奇祭は数多く存在するようだが、数千人という規模にはさすがに圧倒された。人が多くなればその分、配慮しなくてはならないことも増えるが、やはり“祭り”は歴史的意味合いを多く含んでいるものである。外国人も多数参加していたようだが、我々も日本古来の文化に触れていくことが大切だと感じた。