天守閣の下で

お城の下で花見をする。素晴らしい日本の伝統文化ですね。
桜の花も見頃を終え、今は地面にピンクのじゅうたんを広げている。やわらかな風に花吹雪が舞うと、これも日本の美しさのひとつだと感じる。
先日福山城公園にて、空手道場の親御さんたちから花見会のお誘いを受けた。晴天の週末ということもあり、お城は多くの花見客で賑わっていた。ちょうどお城の真下でシートを広げ、談笑しているメンバーを発見する。早速合流して、しばし食事と会話を堪能する。子ども達は遊びに夢中でその場におらず、親御さんとの会話も盛り上がる。温かな風と陽射、桜の花、広々とした屋外での開放感とゆったりと流れる時間、至福の時である。時代は変われど、城主もこうして家臣と優雅な時間を送ったことであろう。
子ども達を眺めていると、時が経つのは早いと感じる。「あんなに小さかったのに、もうこんなに大きくなったかと…。」しかし、自分の子どもの昔を思い出しながら、他の子と触れ合うことが出来るのは、ありがたい。小さな頃から知っているので親しみがわき、気持的には外にいる我が子のような感覚である。他の親御さん達もおそらく、同じような感覚を持っていることであろう。
空手を通して、親子で汗を流す、同じ時間を持つ、時に厳しく、時におかしく、我が子もよその子も同じように… 実に素晴らしい“ご縁”を頂いたものである。