土を掘る

芋が顔をのぞかせると、みんなはりきって掘っていました。収穫の楽しみは、忘れられません。
“行楽の秋”にはふさわしく、今月は保育園でも楽しい行事がめじろ押しである。運動会が終わった次の週、年中・年長児は“芋ほり”に出かけてきた。今回は小雨の中での芋ほりとなったが、子ども達は色とりどりのカッパを着て、スコップ片手に元気よく土を掘り始めた。年長児は昨年一度経験しているので、要領よく掘っている。年中児は初めてなので、どうやって芋を掘っていいのか、最初は戸惑っている様子であった。そんな子ども達は、色んな姿を見せてくれた。土を掘る時の真剣な表情、虫が出てきて驚く姿、掘った芋を片手に喜ぶ姿… 中には、友達が掘っている所に横はいりして、芋を抜こうとしている光景もあった。何はともあれ、自分達で土を掘り、手を汚しながらでも収穫を体験することは、大きな意味があると思う。芋を口にする時、スーパー等で芋を見かけた時、「自分達でこうやって掘ったな~」と、きっと思い出してくれることであろう。
ただ、芋はひとりでに育つものではない。土を耕し、種芋を植え、水や肥料を与え、雑草を抜き、手間暇かけて育てていく。土にはもちろん、小さな生き物も住んでいる。そんな当たり前のことではあるが、家族で“芋が育つまで”の話もしてもらいたいと思う。食べ物に対する感謝の気持ちを育てることは、やはり大切である。