東京お盆棚経

来年は時間があれば、残り半分を観覧したいです。
毎年、7月の恒例行事となっている、東京のお盆棚経に先日出向いてきた。例年に比べ、幾分涼しく感じられたが、さすがに都心部の風は熱気をおびていた。檀家の皆さんもそれぞれお変わりなく、各家で当山の近況や今後の行事予定などをお話させて頂いた。あるお宅では、「毎年、副住職さんが来られる日は、とても暑くなるんですよ。」と、教えていただいた。私は“晴れ男”だったようである…
さて、今回の東京棚経では、大学同級生との久々の再会もでき、自宅である荻窪の某寺にて夕食をお招きいただいた。ちょうど福島からお盆の手伝いに来ていた同級生とも再会でき、若奥さんが作ってくれた美味しい料理と、友との会話に華が咲いた。それぞれ各方面で活躍しているようで、同級生としても嬉しく思った。
翌日、無事棚経も終わり、帰りの新幹線の時間まで少し余裕があったので、上野の東京国立博物館へ足をのばしてみた。学生時代、東京に住んではいたが、上野公園を訪れたのは初めてである。広大な敷地に博物館や美術館が点在し、多くの人が歩いていた。ちょうど博物館では平成館で特別展を行っていたのでそちらを観覧し、その後、本館常設展を見ることにした。何よりも建物自体がとても大きく雄大で、さすが“国立”と名がつく訳である。私は本館の造りがとても気に入った。至る箇所に“粋”な装飾が見受けられ、美術館は展示品も大切であるが、施設自体にも芸術性が漂って感動を与えているものだと感じた。小一時間では時間も足りず、半分ほどしか観覧できなかったが、心に潤いをもたらすことができた。
遠方の檀家の笑顔と、日本の首都を肌で感じる棚経となった。