塔時計への思い

写真をスライドで映しながら、講演して頂きました。海外のゲストとは、本堂にて記念写真を撮っています。
今月13日に来日した塔時計のエキスパート、Martin & Mary Cookeご夫妻。
1週間の滞在スケジュールをこなし、初めてとなる“JAPAN”を堪能され、先日帰国の途につかれた。当寺にては「七面大明神大祭」の法要後、塔時計についての講演をして頂いた。スライドを上映しながら、自分達が手がけた塔時計のレストアの様子、その時の思い出等をユーモアを交えながら話してくださった。通訳は流暢な英会話が出来る、当山筆頭総代が務められた。話を聞いていて、古き良きものを再生していくことへの情熱は、お国が違えど共通していると感じさせられた。
Cookeご夫妻、法要にも参加され、仏教の儀式を興味深く観察されていた。ことに“加持祈祷”の時には、手持ちのハンディカムでその様子を始終録画されていた。異国の方にとっては、よほど興味を引く光景だったのであろう。帰り際には、奥さんのMaryさんが質問してこられた。お題目に合わせて叩く“団扇太鼓”について、「これは何の為に叩くのですか?」と。「太鼓は、仏教を説く場所がここにあることを、辺りの人々に知らせる為の仏具でもあります。」との答えに、納得された様子であった。また、木鉦の叩き方やリズム、大金等の“鳴り物仏具”の説明に、とても興味を示されていた。自身もバイオリンやビオラを演奏されるようで、やはり音楽に通じるものが興味を引いたのであろう。
仏教と音楽、日本とアメリカ、“塔時計”を通じて“国際文化交流”が出来たことを嬉しく思う。