ファインダーの向こう

過日、あるご夫婦がお寺を訪ねて来て下さった。直接お会いした事が無かったのでお話をお聞きすると、2007年の大晦日「浄心水行」の写真を撮りに来て下さった方で、額に入った作品や写真データをわざわざ持って来てくださったのである。昨年の浄心水行は都合で来れなかったようで、一年越しにもかかわらず作品を届けに来てくださるとは、実に嬉しいことである。
「浄心水行」当日、寺族は準備や応対でてんてこ舞いしており、写真を撮る余裕は正直あまり無い。そんな時、高性能カメラを片手にその様子を撮影するプロ・アマカメラマンさんの写真はとても貴重な資料となるのだ。今回頂いた写真データを拝見しながら、写された方がどういう角度でファインダーを覗かれていたのかよく理解できた。撮る人、撮る人で被写体やその瞬間も異なり、実際以上に迫力や臨場感を感じさせるものさえある。写真とは実に奥深いものだ… 有り難い事に、写真家の鳥越修先生もご協力くださり、素晴らしい作品を数多く拝見させて頂くことができる。私も皆さんの写真を拝見しながら、その“技”をなんとなくでも習得出来ればと思っている。
今回写真をお持ちくださったYさん、素敵な作品をありがとうございました。
子ども達が水を浴びる瞬間が、よく伝わってきます。苦悶の表情からは、水の冷たさがよく伝わってきます。