寒稽古

水鉢の水も、今朝はさすがに凍っていました。寒さの中から、暖かさへの感謝の気持ちを抱いてもらいたいですね。
昨朝の気温計は-2℃をさしていた。例年「暖冬」という言葉を耳にするが、「寒(かん)」に入るとさすがに寒さが厳しくなる。このところ、毎朝の「水行」の水もさすがに冷たく、気を抜くと意識がとびそうになる…
先日、新聞に寒稽古の記事が載っていた。空手の師範と門弟達が海中に足をつけ、型の練習をしている写真があった。自分も空手をたしなむ者として、素晴らしい修練だと思った。
“水”はその時その場所で変化し、我々には欠かすことが出来ないものでもある。風呂に入れば温かいお湯。食卓では温かい飲み物。夏にはプールで楽しむこともでき、氷にすれば熱を冷ましてくれる。まだまだ水はいたるところで重宝されるが、使い方次第ではその身を鍛錬するものにもなるのだ。
雪の中での稽古、寒水を用いての修行等… 今のこの時期に、好んで寒水を全身に浴びる人は少ないであろうが、経験するとしないとでは“寒さ”に対する感覚がまったく異なってくる。水は冷たいを通り越すと、重く、痛く感じるようにもなるのだ。そんな体験をした人はおそらく、“暖かさ”に対し“感謝の念”を抱くことが出来るようになるはずである。