外国人から見た日本人

日本人を理解しつくした、ダニエル・カールさんでした。
過日、テレビでもお馴染みのダニエル・カールさんが福山に来られた。「ふくやま国際交流協会」主催の国際理解講演会で、「ふるさとの国際化」と題して100分間、ジェスチャーを交え面白おかしく講演された。カリフォルニア州出身のダニエルさんが、学生時代に体験した日本留学時のエピソードや、外国人から見ると変わって見える日本人の特徴(会話や文化)を、分かりやすく山形弁で説明してくれ、会場は終止笑いに包まれていた。話の中で「なるほど!」と、うなずける面白い指摘も多々あった。
・日本人は外国人に対して変わった先入観があり、自分が英語を話せないと遠ざけてしまう。
例えば、外国人から話しかけられると、No!とか言ってその場を逃げる人が多いように…。
・日常会話では主語がない場合が多く、外国人からすると理解に苦しむ。
例えば、出かける時の「行って来ます。」は、誰が、何所に行くのか解りづらい。英語で直訳すると、Go.Come.となるらしい。
・日常会話でよく使う「あれ」とか「それ」という代名詞が解りづらい。
・質問に対しての答えが、はっきりしていなくて解りづらい。
例えば、「あの人は○○さんですか?」の質問に対し、「○○さんではないかと思うが、どうかな?」と言った風にYes.No.がはっきりしない。
・「顔が広い、腹が立つ、頭にくる」等々、直訳できない言葉が多い。
このような言葉の意味を外国人は理解したいと思っているので、説明を忘れないでして欲しいようだ。
・家族を紹介する時に「うちの愚息です。うちの愚妻です。」と言ったり、褒められた時に「そんな事ないです。」と言ったり、過剰に謙遜をする。
アメリカでは日本の反対で、「私の愛する息子です。」と褒める事が当たり前の文化のようである。
ダニエルさんの講演を聞きながら、「よくここまで、日本を理解してくれているものだな~」と、感心した。相手を知ることの第一歩は“会話”である。どこの国の人であろうと、相手を知ろうとする気持ちがあれば心は必ず通じるはずである。もっと多くの外国人と、会話がしたくなるような講演であった。