七面堂 〈屋根瓦の章〉

今回は、過日行われた屋根瓦の撤去・移動についてお伝えすることにしましょう。
当寺の改修工事では、使える古瓦は再利用し、不足すれば他所から古瓦を探して来てもらって葺いています。手がけてくれるのは、藤井製瓦工業(株)、先日もテレビで取り上げられていました。まさにエコな改修工事、職人の技が冴えます。

早朝、大きなクレーン車が当山に到着しました。屋根から瓦を降ろすのに必要だそうです。先ずはクレーン車の下に鉄板を敷き、安全を確保してから作業が始まります。
瓦を載せるパレットを吊るし、そこへ職人も乗り込み、はがした瓦を綺麗に並べていきます。

瓦の下には昔ながらの土が敷いてあり、くっきりと瓦の型が残っていました。かなり固くなっています。今度はその土を取り除いていきます。

ひとしきり土を取り除くと、バキュームカーの登場です。
どんどん土が吸い込まれて、屋根の下地が見えてきました。

瓦と土が取り除かれて、はっきりと下地が姿を現しました。何十年ぶりに身が軽くなったことでしょう。
堂内から写すと、天井の板地の間から光が差し込み、神秘的な雰囲気をかもしだしていました。
さてここからは、大工さんの腕の見せ所となります。次回をお楽しみに…