ジェイク、ようこそ我家へ

息子の通う小学校は国際交流の一環として、姉妹校提携を結んでいるアメリカ・ヴァージニア州にある小学校から、毎年ホームステイの受け入れを行っている。今回、息子も最終学年となり「よき想い出になれば」と、男の子1人を我家で受け入れることにした。事前にお互いの情報交換をしたり、メールのやり取りをしたりして、その日が来るのをワクワクしながら家族揃って楽しみに待っていた。
思い起こせば、2年前のブルガリア民俗舞踊団15名に始まり、昨年は韓国の高校生、今年はアメリカの少年と、異国の人々との交流も途切れることなく行っている。我家が“お寺”ということもあり、これも“仏縁”といえるのではないだろうか。御一行が福山に到着し、歓迎パーティーからストーリーは始まるのである…
アメリカの子どもは、さすがにどの子も大きかったです。JAKE君とお母さんのKARENさんと。
今回、来日した少年少女は12名、その親御さんを合わせると総勢25名の大人数となる。約2週間、過密なスケジュールをこなし日本の各地にも訪れる予定で、福山には3日間のステイとなる。
歓迎会では親同士、子ども同士の顔合わせの場となり、限られた時間ではあるが、それぞれの自己紹介をすることが出来た。我家で受け入れするJAKE君、まさに野球好きのアメリカの少年と言った感じで、笑顔がとてもキュートである。お母さんのKARENさんは今回のグループリーダーでもあり、挨拶やスケジュールの調整など諸々の用事をこなしておられた。とても知的で美しい方である。
タワークロック鐘楼堂にて、お決まりのポーズ!オープンテラスのレストランにて。
一夜明けて受け入れ当日、小学校に妻が迎えに行き息子と一緒にJAKE君が帰ってきた。異国で始めてのホームステイとなり、かなり緊張しているように見えた。今回はテレビ取材が同行することもあり、ある意味こちらも普通に出来ない“妙な緊張感”があった。ひとしきり境内を説明して回り、部屋に案内すると、意外と喜んでくれている様子であった。
その日の夕食は長旅ということもあり、普段自国で食べているであろうピザやパスタが食べたいかと勝手に想像し(彼はパスタが好きということもあって)、レストランに出かけた。レストランのメニューには日本語しか書かれておらず、説明には少々時間がかかったが、満足そうに食べてくれた。
道場では緊張しながらも真剣にトライしていました。やっぱり野球は上手でした。
食事が終わると、今度は“ジャパニーズ・スピリッツ”を堪能してもらうべく“空手道場”へ。道着に着替えると、まさに“金髪の空手少年”に見えた。道場では森藤最高師範から指導を頂き、あまりの迫力に怯えているようにさえ見えた…
その後、今度はJAKE君が得意とするベースボールの腕前を見せてもらおうと、バッティングセンターへ。まずはピッチングゲームで肩を慣らしてもらう。さすがピッチャーだけあって、素晴らしい投球を見せてくれた。今度はバッティング、ヘルメットを着用し、まさに大リーガーのようなバッティングでホームランの連発であった。「やはりアメリカの少年は、野球が好きなんだな~」と、思った。
観覧車からは、綺麗な夜景を見ることが出来ました。マジックハウスも楽しかったです!
帰り際に「観覧車に乗りたい?」と息子が聞くと、「ハイ」と答える。子ども同士、興味あるものは似ているようだ。更に、真っすぐ立っていられないという“マジックハウス”に入ってみると、不思議な感覚に興奮し喜んでいた。家に帰り、シャワーを浴びると、あっという間に寝ていたようだ。隣の部屋に寝た息子がそう教えてくれた。
part.2に続く…