福山駅前開発の現状

いつ見ても立派な遺構です。
4月21日に行われた、福山市と「福山駅前水辺公園プロジェクト」有志の第4回公式協議後、解決の糸口が見出せないまま現在に至っている。駅前を通るたびに工事が進行している気がし、囲いで覆われた福山城遺構が保存されるのかどうかが気になってならない。すぐ脇の伏見町アーケードや大黒町には文化財保存を願う横断幕が、人々に静かに訴えかけている…
4月19日に行われた福山城遺構の現地説明会には1100名もの市民が訪れ、その関心の高さが証明された。石垣保存の署名が10万人を超すのもうなずける。水辺公園プロジェクトのホームページ(http://www.sannomaru.com/ishigaki/information.htm)には「文化庁との福山駅前広場整備工事に係る埋蔵文化財の取扱い協議の内容」が掲載されていた。福山市が情報開示請求に対し、黒塗りで開示した書類である。文面には、全国でも類を見ない貴重な文化財に対する保護の重要性が記載されていた。
ひとつの事業を行うとき、おそらく賛成も反対も生ずるのは世の中の常であろう。そんな時には両者がじっくりと話し合い、お互いの立場も理解し合うことで、素晴らしい答えがきっと見出せるはずである。
この先、市民の声が汲み取られることなく工事が進み、数百年と言う歴史が沁みこんだ貴重な文化遺産を破壊することがあってはならない…
遺構の保存を願う、横断幕。ここにも遺構の保存を願う横断幕が…