いけばな

先日、岡山高島屋で開催された、「日本いけばな芸術中国展」を妻と観覧しに出かけた。中国五県の諸流派が130を超える作品を出展しており、ひと通り観て回るだけでも見ごたえは充分であった。小さな作品から、数名で作成したような大きな作品、特徴のある作品や珍しい花材や花器を使った作品等々… 色々な花材を用いて、かくも巧みに生(活)けることが出来るのかと感心させられるばかりであった。どの流派だったか思い出せないが、井戸の滑車と水汲み桶を上手に使った作品には興味を引かれた。身の回りに有る物でさえ、アイデアひとつで立派な花器に早やがわりするのだ。読んで字の如く、花を生(活)かすことで人々に感動と潤いを与えてくれる“いけばな”。作品の一つ一つに、生(活)ける方の個性が凝縮されているような気がする。いつも思うことだが、どの道においてもアイデアやセンスひとつで多くの人に感動を与えることは可能であろう。感性を磨く意味でも、多くの“道”や人に出会い、これからも刺激を受けていきたいと思った。
花も人も、お互いに生(活)かし生(活)かされているような気がします。