我家の愛犬

よくオス犬と間違われますが、可愛い寝顔です。
先日のことである、朝の読経に本堂に向かうと、いつも扉を開ける音に反応して顔を見せる“番犬クマ”が横になったままピクリとも動かない。顔の方に回って見てみると、目を開けたままである。まさか… 慌てて家族を呼びに行こうともう一度扉を開けると、その音に反応してか、いつものように起き上げってこちらを見上げた。昇天したのかと思いビックリした…
現在の年齢が16才のメス犬。人間の年に換算するとかなりの老犬になるらしい。生まれた時から我家で飼われ、メスの割には体も大きく、他人になつかないという意味では“よい番犬”といえよう。ちなみに“クマ”の由縁は、子犬の頃一番ぷっくらしていて“熊”のようだったからである。近頃では目も耳も少し弱くなり、溝に足を落としてみたり、呼んでも反応しなかったり、ガラス戸に写った自分の姿をボーっと眺めていたり、怪しい動作も多々あるが、やはり可愛いものである。
人は年齢を重ねるごとに老化現象を憂うようだが、その点、人間の何倍も老化が早いとされる犬は、ごく自然に“老い”を受け入れているようにさえ感じる。「生・老・病・死」は自然の摂理。慌てず、焦らず、ゆったりと、人生を送りたいものである。