『伏見櫓』見学会

歴史的建造物に興味のある方は、本当に多いですね。曲がりくねった太い梁が、当時の様子を伝えてくれます。
文化の日と翌日にかけて、福山城内にある国重要文化財『伏見櫓』の見学会が開催された。私は2日目の見学会に参加したが、とても多くの方が来ておられ、「伏見櫓」に入るのも順番待ちの状態であった。この櫓は、徳川家康の従兄弟に当たる水野勝成が福山城築城にあたり、元和8年(1622)二代将軍徳川秀忠が伏見城の一部を移築させたという謂れのある建築物である。
やっとのことで内部に入ると、大きく曲がりくねった丸太の梁が目をひいた。当山の本堂も水野家下屋敷を改築したもので、同じような造りに何ともいえない親しみを感じた。また、伏見櫓と同年代の建築物でもあり、歴史が染み込んだ本堂にて読経ができるのも、目に見えない“ご縁”の賜であると嬉しく思った。さらに二階、三階と急な階段を上り、見事な梁が複雑に入り組む内部を堪能させて頂いた…
『歴史的建造物は、一度壊すと二度とは元に戻せない。』
現在、鞆の町並み保存や駅前の福山城遺構の保存活動が活発に行われている。郷土が誇れるこれらの“歴史的建造物の保存”を願う人はとても多いようだ。目先だけの利便性にとらわれず、子々孫々から“歴史・文化を護ってくれて有難う”と言われるような結果を願っている。