落ち葉掃き

大きなホウキとチリトリを持って、一生懸命、先生のお手伝いをしてくれました。
朝夕涼しくなり、外遊びをするには絶好の季節となった。運動場では、子ども達がそれぞれ好きな遊びを楽しんでいる。ままごと、追いかけっこ、すべり台、乗り物遊び等々… ふとあたりを見渡すと、先生と共に数人の子が、ホウキやチリトリを持って落ち葉の掃き掃除をしているではないか。実に微笑ましい光景である。
秋は枯れ葉が舞い、落ち葉が積もる季節… 学生時代お寺に随身し、落ち葉の掃き掃除を毎日のようにしていたことを思い出す。決して楽しくはなかったが、掃き掃除が上手になったのは間違いない。子ども達が落ち葉を掃くことは秋ならではの体験であり、また自然との戯れともいえよう。
自然界では冬に向けての準備をする時季にあたる。越冬する動物は食物を蓄え、冬眠する動物はしっかり食べて体を大きくする。年中なんでも揃う人間界にあっては忘れられているが、自然界の営みのなかではごく当たり前のことである。そんな事を知ってか知らずか落ち葉を掃く子ども達を見て、我々大人が子ども達に教えなくてはならない事は多いと思った。そして子ども達には、自分が体験したことを「どこかで役立ててもらえれば」と、思う。