夏といえば

ご先祖様の血を受け継ぐ子孫の方に、不思議な“ご縁”を感じます。
暦の上では、あと一週間もすれば『立秋』を向かえるが、天気の方はまだまだ夏真っ盛りであろう… 夏と言えば『お盆』、先月来、東京に始まり、月末は大阪・京都へ、そして県外、市外、市内へと順次『棚経』に回らせて頂いている。大阪・京都へ回るころは猛暑厳しくいつも大変であるが、今年は曇り空で涼しく、実に過ごしやすかった。東京の時も雨だったので、今年はどうやら暑さから守られているような気がする。とは言っても、また台風が接近しているので、気をつけるに越したことはないが。
今回大阪で、K家を訪れたとき写真を撮らせて頂いた。実はこのお宅、實相寺の繁栄に大きく貢献したご先祖様がおられ、当寺が“十六弁菊花紋”を使用出来るのも、総本山身延山久遠寺より一木三体の『七面大明神』御尊像を拝受したのも、K家のご先祖様のお力によるものだ。その名は“大坂屋三右衛門”、当時の豪商で信仰の厚い方であったらしい。考えてみれば、お寺もその時代時代で繁栄したり、衰退したり、様々な歴史を辿っていると思う。そんな中で寺門の繁栄に寄与して下さったお家が、時を越えて現在もお付き合い頂けることは、不思議でもあり、有り難いことでもある。
ご先祖様がいなければ、今の自分も存在しない… “生”を与えて下さったご先祖様に手を合わせ、感謝の気持ちを伝える『お盆』にしたいものである。