法号(戒名)を授かる

可愛らしい小さな花が、参道に色を添えてくれます。
昨日、『法号授与式』を本堂にて執り行った。
分かりやすく言うと、生きているうちに法号(戒名)を頂く儀式を行うということである。
各宗派によっても呼称や形式は異なると思うが、法号(戒名)とは本来、亡くなってから頂くものでなく、仏教に帰依した時に授かる“法名”のことである。
今回、『法号授与式』を受けた御夫妻は、自身の行末を按じてか「もしもの時は、当寺でお葬式をして頂きたい。」と、おっしゃっておられた。誰しも年を重ねると、“余生”のことや“臨終”のことを考えるようになられる。逆を言えば、若い時分には“人生の終末”など、なかなか考えられないものである。
また、世の中には様々なご家庭があるが、親から子へ、子から孫へしっかりと意思が伝えられているご家庭は、もしもの時にも問題は起きない。これも生きているうちにしっかりと、“伝える努力”をされているからであろう…
人の一生はその人その人でストーリーが異なる。その人生の物語をたくす人がいるならば、大いに語り伝えて頂きたいものだ。会話には表面的なことばかりでなく、相手に伝えたい“本心”が込められているのだから…