755年の重み

当山のお祖師様。世に「日蓮宗」を広めた、素晴らしいお方です。
本日、四月二十八日は宗門の聖日『立教開宗会(りっきょうかいしゅうえ)』である。分かりやすく言うならば、「日蓮宗」が開かれた日である。
今年で“755回目”を迎えるが、これだけ長い年月を経ても宗門が無くならないのは、やはり“人々の心に響く何か”があるからではなかろうか。
建長五(1253)年四月二十八日、宗祖は安房(千葉)の清澄寺にて旭日に向かい「南無妙法蓮華経」と唱えられ、妙法広布による人々の救済を請願された。
爾来755年間、法灯は絶えることなく脈々と受け継がれている。
日蓮宗が開かれた鎌倉時代と現代とでは、生活様式が著しく変化しているにもかかわらず、“法華信仰”は受け入れられている。今日、日蓮宗(法華)系の新興宗教が最も多いと言われていることも、実に興味深い話である。
「法華経」を受持し実践することで“不思議な体験”をする、と言う話はよく耳にするが、私も法華経を信奉しているお蔭もあってか、様々な面で御加護を頂いている感がする。信じる信じないは別として、「信仰は扱い次第で“善”にも“悪”にも成り得る」ことと、「御利益は、努力なくして頂けるものではない」と言うことを理解できれば、日々の信仰も充実してくるのではないだろうか。