末裔

水盤舎、山門越しに眺めた福山城。
昨晩、福山藩主水野勝成公末裔の水野勝之氏が筆頭総代と共に御来寺下さった。現在東京に住まわれている水野氏だが、所用があって福山に来られたらしい。
ひとしきり境内をご案内し、寺歴をお話させていただく。本堂でご本尊様に静かに手を合わせ、何かを念じておられたのが印象的であった。
当寺は福山藩ともご縁が深く、本堂は水野家下屋敷を改築したものであり、福山城東外堀石垣の移築保存は記憶に新しい。また、福山藩歴代家老職や藩学者のお墓もお祀りしている。
水野氏とお話をさせて頂くなかで、「この方は、代々受け継がれてきた“大きなもの”を大切にされているのだな」と感じられた。
自分のご先祖をひも解いていくことは容易ではないが、以外な人がご先祖で繋がっていたり、また身近な誰かが同じご先祖を持つ血縁者ということもあり得る。
「人との出会いは運命か偶然か…」きっと“何かの意味があって出会うもの”だと私は思う。当寺でお祀りしている御家老様も、藩主の末裔が御参りして下さり、さぞ喜んでいることであろう。