本堂にて

實相寺本堂の『御本尊』です。
毎朝の朝勤(ちょうごん)…諸堂にて読経することが私の日課でもある。
本堂、位牌堂、七面堂にてそれぞれ読経し、歴代上人を始め檀信徒先祖代々の諸精霊・当山有縁無縁の各諸精霊に御回向を捧げ、また願主の諸願成就をお祈りしている。ほとんどの寺院では「朝勤」が行われていることであろう。
そんな朝の静寂のなか、一心にお経を読んでいると、ある事柄について「こうなるであろう」とか、「こうすれば上手くいくであろう」という感覚にとらわれることがある。
実に表現が難しい“不思議な感覚”であるが、それを心に留めて日々の法務を行っている。どうしてそんな感覚にとらわれるか説明がつかないが、それが目に見えぬ妙法経力(みょうほうきょうりき)…法華経の功徳と私は信じている。
お寺では各歴代上人が、寺門興隆と悩める者の救済に心血を注いできたにちがいない。その為にも教えとなる「法華経」を読誦し、人々の心の支えとなるべく説法したであろう。
時は流れ、世の中は変わったが、それでもお寺は“人々の心を救う場所”でなくてはならない。これからも日々の精進を重ね、『妙法経力』を頂きながら、人々のお役にたてるよう心がけたいものである。