厄除け祈願

当寺では「厄除け祈願」を行っている。
二月四日の立春から翌年二月三日の節分までを一年と考え、その年に厄年に当たっている人が、一年間“平穏無事”に過ごせるようにと、共に祈りを捧げるのだ。
男女によって『厄年』は違い、男性は25、42、61歳女性は19、33、61歳をいう。特に男性の42歳女性の33歳「大厄(たいやく)」といい、その前後の年をそれぞれ「前厄(まえやく)」、「後厄(あとやく)」といい、「本厄(ほんやく)」同様に注意すべきであると云われている。
地域や宗派によって諸説があるが、いずれにしても災難に遭うおそれが多い年回りなので、慎まねばならないとされている。
先日、当保育園の親御さんから「厄除け祈願」をご依頼された。友人と「厄年」の話をしているうちに、「厄除け祈願」を受けた方がよいと勧められたようだ。ご本人と本堂にて共にお経を唱え、一年間の平穏を祈り『お加持』を行った。
「厄年」は、男女共に負担が多くなる年齢だと思う。特に「大厄」と云われる男性42歳、女性33歳は、社会的責任も重くなり、精神的な疲労や肉体的な疲労が蓄積されやすい時期でもあろう。また、子育てや家庭内のことにも多忙な年齢といえるのではなかろうか…
何事もそうだが、「運気」においても凹凸はあると思う。低迷期であっても決して恐れることなく、地中にある“実”や“種”のごとく、栄養をしっかり蓄え、いずれ訪れる発芽、開花の準備をしておけばよいのである。
「厄除け祈願」をされた方々は、自身にも注意をはらうことが出来る方々なので、きっと平穏無事に乗り切ってくれる事であろう。