春の七草

燈籠や鐘楼堂にも、薄っすらと雪が積もっていました。当山から望む「日の出」と雪化粧した市街地。
正月三箇日も慌ただしさのなかあっという間に過ぎてしまい、気が付けばもう7日「七草」の日である。
昨夜から風が強くなり、今朝はだいぶ冷え込んだ。朝の水行を済ませ本堂に読経にあがると、外は薄っすらと雪化粧をしているではないか。まさに「初雪」である。
冷え切った堂内での読経が終わり、すかさずカメラを手に外に出てみる。
冷たい風が、肌に突き刺さる。雪の積もっている建物やあたりの風景を写真におさめていると、眩いご来光が目に飛び込んできた。「日の出」は心を浄化してくれる気がする。実に清々しい気持ちだ。
体も冷えたので家に入ると、妻が作ってくれた「七草粥」が待っていた。
春の七草…
芹(せり)・薺(なずな)・御形(ごぎょう)・繁縷(はこべら)・仏の座(ほとけのざ)・菘(すずな)・蘿蔔(すずしろ)

「七草粥」には、一年の無病息災を祈る、正月に疲れた胃腸の調子を整える、お米が食べれる事への感謝等々諸説があるが、“体に良いモノ”であることは間違いないであろう。
私が子供の頃には近くの野山で、芹、薺、仏の座などを親子で摘んだ記憶があるが、今はスーパーで簡単に手に入るようだ。
いずれにしても古来からの伝統文化を、子や孫に伝えていく事が大切であるし、そんな文化を身をもって教えてくれた両親にも感謝している。