子供とお花

子供達は、楽しみながらも真剣に取り組んでいます。説明を聞きながら、ひとつずつ丁寧にお花を生けていきます。
当園では年に数回、特別教室として「お花教室」を開催している。
年長児を対象に、季節ごとの花材を使い、子供らしさをいかした創作(フラワーアレンジ)を行い、保育士の先生も楽しみながらお手伝いしている。
講師は華道をたしなむ“妻”である。
数年前、「子供のうちから、お花と親しむ機会をつくってはどうか」と、妻が協力を申し出たのが始まりである。
日本の伝統文化を伝えようと和装し、着物姿で子供達にお花の手ほどきをしている。お花といっても決して堅苦しいものではなく、身近な材料を使って可愛らしく仕上げている。
さて、教室を覗いてみると、いつもと違う静寂な雰囲気のもと、子供達は真剣に創作をしているではないか。14名の子供達も一つ一つ説明を聞きながら、それぞれ個性のある生け方をしている。時折、「これは何の花?」と質問をしながら、花の名前もしっかりと覚えている様子だ。出来上がった時の子供達の表情は満足げで、自分の周りのお友達の作品と見比べたりして喜んでいる。完成した作品は、お迎えに来られた保護者に見てもらえるように陳列し、みなさんに観賞してもらっている。
毎回、展示された作品を見ながら「一見同じように見える作品も少しずつ違いがあり、花を生けた子供達の個性があらわれているのだな」と思う。
そんな子供達の個性を充分に活かせる環境を整えていく為に、我々大人が担う役割はとても大きい。