福徳の神“大黒天”

当山には、大きな石像の大黒様がおられます。本堂にお祀りされた大黒様。全て沐浴して頂きました。
12月1日、今年最後の『甲子(きのえね)』の日であった。
「甲子」は古来、『大黒様』を御祭りをするご縁日とされている。当山でも檀信徒が信奉している大黒様をお寺にご持参頂き、『垢穢(あか)落とし大黒祭』を開催した。
大黒様ほど日本で親しまれている神様はいないのではないだろうか。また、そのお姿はとても愛らしい。そんな大黒様に、その年の最後の「甲子」の日に沐浴して垢を落としてもらうのだ。
当山は開山上人が『大黒天』を御本尊とし、一寺建立の大誓願をたてて創建した大黒様所縁のお寺でもある。また境内には大黒様の石像や大きな「からくり人形」の大黒様までもおられる。
『大黒祭』では、まず参詣者全員で境内の大黒様にお経を捧げる。その後、本堂にて法要を行い、各自持参して頂いた大黒様に沐浴をして頂く。元から笑顔の大黒様が益々笑顔になったのは気のせいだろうか…
最後に参詣者全員の“寿福増進”を御祈願し結びとなる。
後日、とある参詣者のお一人からメールを頂く。その日の夜に“初孫”が生れましたと。元気な男の子だったらしい。
なんと素晴らしい日に“生”を受けたのであろう。『甲子』は大黒様のご縁日、その子がきっと多くの“福徳”を運んでくれることであろう。