歴代上人の想い


現在、墓地参道の整備を進めているが、12月3日に一本の石柱が掘り起こされた。そこには、「奉唱満題目三百五十萬部 為信施諸霊菩提 日随」と、当山第10世大利院日随上人の銘が刻まれていた。日随上人は天明3年(1783)に遷化されたお上人であるが、3,500,000部のお題目「南無妙法蓮華経」を諸霊の供養のために唱えられたとの記録である。こうした史実は歴代帳にも歴代廟にも記録されていなかったので大きな発見である。しかしながら、お題目を350万回お唱えすると言うことは並大抵のことではない。1日1,000回お唱えして10年で365万部、1年で成し遂げようと思えば、1日10,000回お唱えする計算となる。実に尊いお上人であったことがうかがえる。
お寺を整備している中で、埋もれていた歴代上人の足跡に光があたるということは、お寺を良くする為の事業を歴代上人も喜んでくださっていると感じざるを得ない。奇しくもこの日は、当山第29世の祥月命日でもあった…
南無妙法蓮華経