医業への道

本日、埼玉からある檀家の方がお見えになられた。お孫さんが医科大学へ合格したので、ご先祖様へのご報告と御礼にと。この日を迎えるにあたっては受験生である本人をご家族皆で支えられ、幾多の試練も乗り越えられてこられた様子であった。この時期、自分たちの将来を決める受験戦争を乗り越えてきた受験生、合格の二文字を目指して昼夜勉学に勤しんできたことであろう。結果を出せた者、そうでなかった者、いずれにしても積重ねてきた努力は、今後の人生の糧になるはずである。

今は亡きご主人が開業され、二人の息子さんもそれぞれが医業に進まれ、今度はお孫さんが女医を目指される。三代に渡って受け継がれてきた血脈は、多くの人の命を守ってくれるはずである。本堂では、亡くなられたご主人との会話を想い出しながら読経させて頂いたが、「医者は人の“体”と“心”を共に元気にして、初めて一人前。」との初代のお言葉を、お孫さんにお送りしたい。ご家族は勿論のこと亡くなられた祖父も、きっと見守っておられたことであろう。