あの日の思い


岩手県釜石市
今年7月、息子と二人で東北被災地の慰霊行脚を行った。仙台から海岸沿いを通って、被災した叔父家族の住む岩手県釜石市へ。2年以上が経過していたが、いまだ復興の進んでいない現状を行く先々で目の当たりにした。
8月の盂蘭盆会では檀信徒の皆さんに、スライドを交えながら自分たちが目にしたもの、感じたことをお話させて頂いた。聴いて下さった檀信徒からも、“やるせない”思いを感じることができた。
9月に入りあるDVDが発売となった。釜石を舞台に、大震災後の実話をもとに描かれた作品『遺体 明日への十日間』である。
突然おとずれた愛する者の死、亡くなられた方々を懸命に探し出す人達、きちんとお祀りする場所も物も揃っていない遺体安置所、次から次へと運び込まれるれるご遺体… 実話であるが故に、数々の衝撃が走った。映画の中に登場する住職は、日蓮宗仙寿院の芝﨑恵應上人で7月にお会いして、色々と話をお伺いした方である。
東日本大震災の被災地では、いまだ数多くの悲しみが残されている。この映画を1人でも多くの方が見て頂き、心のどこかに“忘れないよう”残してもらいたいと願う…
『遺体 明日への十日間』 公式サイト