60th アニバーサリー

全園児が揃って、お祝いの言葉を斉唱してくれました。子供たちの笑顔が、大人たちの心を癒してくれます。
先週土曜日、保育園では「発表会」が開催された。全園児が舞台に整列し、「はじめの言葉」をのべ、ささやかではあるが記念行事として、クス玉を割って「お祝いの言葉」を皆で斉唱した。当園は本年、創立60周年を迎えることが出来たのである。少子化が囁かれる今日、90余名の子ども達を“み仏のおしえ”に触れながら保育できるということは、実に喜ばしいことである。
終戦後、世の中は復興に向けて大きく動きだした。しかし、戦争の犠牲となられた多くの方々は、厳しい生活を余儀なくされていた。生きていくことさえ大変な時代、戦災者や引揚者、老人・子ども等の弱者は、さらに悲惨な状況であったと考えられる。当園設立の要旨を見ると、復興中とはいえ、いまだ最も恵まれない環境にある子ども達を無償で寺に受け入れ、少なからず家庭的な環境で衣食を整え、出来る限りの愛情を注ぎたいとの思いが綴られている。原点はまさにここにあると言えよう…
現在の生活環境からすれば当時の状況は想像しづらいかもしれないが、創立時の思いは今も脈々と受け継がれている。これからも“み仏のおしえ”を通じ、“何ごとにも感謝できる大きな心”を養った子ども達を、送り出していきたいのもである。