菩提樹とばべ

どっしりとした、立派なばべです。仏縁深い菩提樹を見ていると、精進しようという気持ちが湧いてきます。
厳しい暑さを和らげるかのように、木々の緑が美しく映える季節となってきた。庭の草木も次第に色濃くなってきたような気がする。過日、境内に「菩提樹」と「ばべ(ウバメガシ)」を植樹した。以前、移植したクロガネモチが根付かず枯れてしまい、ちょうどその場所に何かを植え替えしたいと思っていた矢先のことである。M総代が菩提樹とばべの話を持ってきてくださり、今回の植樹となった。偶然か必然か、何かが必要という時には不思議とご縁を頂ける。まったく有難いことである。
お釈迦様は菩提樹の下で悟りを開かれたと云われており、また菩提樹の種は数珠などにも使われ、“仏縁”の深い植物といえよう。今回戴いた菩提樹は雄雌対になっていたので、本堂前にそれぞれを近づけて植えることにした。ばべは30年以上経った大木で、クロガネモチのあった山門の横にどっしりと腰を据えた。どちらの木も当寺に来てくれ、心なしか喜んでくれているように思えた。今回の植樹に際し、樹木を提供してくださったI氏、お話を持ってきて下さったM総代には厚く御礼申し上げたい。
菩提樹もばべも、ご来寺くださった方々をきっと癒してくれることであろう。