草木からの語りかけ

自然界からの語りかけに、そっと耳を傾けてみましょう。
例年になく暖かい日が続いているのは気のせいだろうか。
本堂前の梅の花も、いつもより早く花を咲かせているような気がする。
この冬は特に暖かかった。氷点下になったのも数日だったし、氷がはる日も数えるくらいしかなかった。
近年、南極の氷床の崩壊や世界各地で起こる異常気象がとり立たされているが、「地球温暖化」による影響は身近に迫っている。何年も前から温暖化に対する警鐘は鳴らされていたが、世界レベルでの具体的対応策も効果を顕さぬまま現在に至っているようだ。正直なところ「これから先どうなるのだろう…」と、案じている人は多いのではなかろうか。
地球誕生からの歴史を見ると、我々人類が誕生してからはごく僅かな時間しか経過していない計算になる。しかし人類が地球に及ぼす影響は未知数ではなかろうか。
今、「地球温暖化」を防ぐための行動を起こしたとしても、その成果が顕れるには何年もの年月がかかる計算になる。具体的な方策としては二酸化炭素放出量の削減、また森林を増やしたり草木を植えたりする事も有効といわれている。
草木は我々に“恵み”や“癒し”を与えてくれるだけでなく、地球もしっかりと守っているのだ。人の手によって奪われてきた緑を、人の手によって取り戻さなくてはならない時期はとうに訪れているのである。