夫婦の対話
昨日、平素お付き合いを頂いているS夫妻から夕食のご招待を頂く。今年5月に結婚された、新婚ほやほやのご夫婦である。
親子3人でお伺いすると、素敵な笑顔でお迎えしてくださった。お部屋にご案内いただくと、そこには美味しそうな手料理が所狭しと置かれているではないか。しばらくすると、さらに温かい料理も運ばれてきて、乾杯となる。
美味しい手料理と適度のアルコールに会話も弾む。ホームパーティーの良いところは、ごく自然にリラックス出来るところだと思う。
そんな中で、自分のこと、夫婦のこと、家族のこと、仕事のこと等々、色んなお話が出来たような気がする。
人それぞれに、様々なお付き合いがあるとは思うが、いずれにしても「対話」が無ければ“気持ち”は伝わらないものである。勿論、家族においても同じことが言えよう。夫婦の対話、親子の対話…
お寺では、悩み事の相談でお見えになる方がおられるが、ほとんどの人が自分ひとりで悩み、苦しみ、誰にも打ち明けられずにいる場合が多い。お話をお聞きしながら、「お寺に来られる前に、もしご夫婦で話をすることが出来たら、親子で話をすることが出来たら、友人に話をすることが出来たら…」と思う。必ずしもそういった環境にいる人ばかりではないが、“気持ち”を閉じ込めることは、辛いものである。
そんな事を考えながら、新婚のS夫妻には「何でも話が出来るご家庭」を築いてほしいと思った。ただ自分が言いたい事を100%言うのでなく、「お互いに50%は聞いてもらい、50%は聞いてあげる」というバランスをとりながら…
家内安全・夫婦円満の秘訣は、そんなところに隠れているのではなかろうか。