結婚式

5月5日、結婚式にて媒酌人を務めさせていただいた。
妻は朝から黒留袖を着付け、ヘアメイクをし和風美人に変身している。私も御祝用の衣を身にまとい、準備万端である。そして式場へ移動すると、すでに新郎新婦が準備を整え、笑顔で椅子に座っておられた。二人ともこれからの新生活に夢をふくらませ、とても良い表情をしている。そんな新郎新婦を見ていると、十年以上前の自分達のことを思い出してしまった。我々もこんなに初々しかったのだろうか…
式典も無事に終わり、披露の宴が開宴となる。楽しい雰囲気と美味しい料理で自然に会話も弾む。新郎新婦も途中でお色直しに席を立ち、和装から洋装へ着替えて再度登場する。二人の表情がさらに輝いて見える。
そしてケーキカットへ…
新郎新婦のご両親が共に結婚31周年を迎えるにあたり、今回は二人の計らいで、ケーキカットをそれぞれのご両親へプレゼントされた。実に素晴らしい企画である。
カットの途中、お母様の目から溢れ出した涙がとても印象的だった。
そして結びに、ご両親への花束贈呈と謝辞。ご両親も本当に嬉しそうであった。
結婚式は人生の一通過点でしかないかもしれないが、その時味わった新鮮な気持ちを、いつまでも心で灯しておきたいものである。
日蓮聖人も「上野殿御返事」にこう示されている
『女人は男を財(たから)とし、男は女人を命とす。』
夫婦が互いに支えあうことの大切さは、鎌倉時代も現在も同じのようだ。