寺院葬にて

先日、ある檀家の寺院葬を行った。コロナ禍の影響もあり身内だけで行う寺院葬が増えている。

いつも法事でお参りする本堂、身内だけのゆったりとした雰囲気のなか、内陣の御佛さまは遺族の悲しみを優しく包み込んでくださる。

棺を霊柩車に運ぶ遺族の男性たち、棺をしっかりと支え、力を合わせて慎重に故人を運び出すその姿はとても心を打つ。故人亡き後も親族でしっかり支え合おうという意味がそこには込められているのであろう…

この世に‟生”を受けたものは誰しも必ず‟死”を迎えるが、一度きりしかない葬儀がどのように行われるかは、その人の生き方や信心が大きく影響しているとつくづく感じる。