近畿教区僧風林


7月25日から31日までの1週間、京都本山立本寺において近畿教区僧風林が開催された。“僧風林”とは僧侶の子弟が、僧侶としての心構えや基本を教わる、いわば合宿のようなものである。息子は昨年は広島、一昨年は岡山で開催された中四国教区僧風林に参加させて頂いたが、この度は“厳しいが、心に残る”と評判の近畿教区主催の僧風林に参加させて頂いた。

今回は、小学5年生から中学3年生までの12名の参加となった。
初めて参加する小僧さん達は、いささか緊張した面持ちであった。
主任講師を始めとする講師陣の紹介や期間中の諸説明が行われ、保護者に対して「携帯や財布は持ち帰ってください。」と、お話があった。さすが修行と位置付けているだけはある。その後、保護者はすぐに会場を後にすることとなった。小僧さん達よ、1週間頑張れ!
途中経過は講師上人のブログに掲載されていたのでご覧頂きたい。
http://danrin.exblog.jp/14208633/
あっという間に1週間が過ぎてしまい、31日に開催された閉林式に出席させて頂いた。

朝5時半から夜9時まで、びっしりと修行を積んだ林生達の模範法要が行われた。
法要では小学生から中学生までの澄んだ声明が堂内に響き渡り、聴衆たちを魅了した。所作もしっかり身についており、合掌・礼拝も綺麗であった。
ただし1週間の日々の正座がきつかったのであろう、足はお疲れ気味のようであった…

林長である立本寺貫首より修了証が手渡され、労いのお言葉を頂戴した。
どの子も背筋がぴんと伸び、実に神々しい表情であった。

最後に講師を務めてくださったお上人方からそれぞれお言葉を頂き、皆で揃って記念撮影。みなさん本当にいいお顔をしていました。
欲しいものが何でも手に入る今の世の中、恵まれた環境で育ってきた少年たちにはいささか厳しい日々であったに違いない。特に初回で入った息子にとっては、“感謝”の気持ちを養うよい機会となったようである。
我が子の成長を願うのはどの親も同じであるが、人々の悩みや苦しみを救う立場である僧侶として何が大切なのかを感じる機会にしてもらいたかった。そして僧侶としての道を選んだならば、今回の体験を大いに活かしてもらいたい。
心のこもった訓育をして下さった講師先生を初め、関係各聖には厚く御礼申し上げたい。合掌