鯉の産卵

白っぽい丸いものが鯉の卵・直径1ミリほどです。
先月末の事である。朝の勤行に向かうと、池の鯉が何やらバシャバシャともつれ合っているではないか。何か異変でも起きたのかとしばらく眺めていたが、辺りに特に変わった様子はない。どうも2匹だけが追い回されているような感じであった。夕方までその行動は続き、池の中にウロコがはがれて落ちていた。さすがに危ないと感じ、その晩、2匹を別の水槽に避難させた。 翌日、池を見てみると、水中の壁面に生えた藻に、無数の透明な丸いものがびっしりと付着していた。鯉の卵である。昨日の鯉の行動を思い起こしてみると、お腹の大きくなったメスが産卵する瞬間をねらい、オスが追いかけて精子をかけようとしていたのであろう。池の水が濁っていたのはそのせいかも知れない。「親鯉は卵を食べることがある。」と聞いたことがあったので、その日のうちに妻が、卵に親が近づけないようにガードをし、いくつかの卵を水槽や別の容器に移し様子を見ることにした。案の定、卵はガードのない場所は数が減っていた。これも自然の掟であろうか…
赤や黒の模様がはっきりとしてきました。メダカや金魚よりも小さくて、可愛いです。
さて水槽内では2、3日後、カビが生えたような卵が現れ、ダメだったかと思って見ていたが、別の卵には黒い目玉ようなものが2つ、はっきりと見えてくるではないか。その後、その卵からは小さな小さな稚魚(5ミリ位)が無数に飛び出してきだした。お腹には栄養分の入った袋がついたまま、ユラユラと水の中を泳いでいる。初めて見るその小さくて愛くるしい姿に、家族中が感動を覚えた。こんなに小さいとは… 早速餌を買いに行き、その後は毎日の成長ぶりを観察しながら、水槽内の環境を整えていった。数週間して池の中の稚魚と比較すると、池の方が断然成長が早いので水槽内の稚魚も池に返して様子を見ることに…
現在、約1カ月経ち稚魚たちは順調に育っており、鯉独得の模様がはっきりと体に表れてきだした。動きも敏捷で、親鯉に食べられるということもなく、大きいものは体長が3cmくらいになってきた。毎年お腹の大きくなる鯉がいたが、ふ化は今回始めてであった。生命の誕生と成長は多くの感動を与えてくれるもので、毎日の池の観察が今では日課と“癒し”になっている。また次回、稚魚の成長をお伝えしたいと思う。