お寺の役割

当寺ではここ数年、中国労働金庫の新入社員研修をお受けしている。
今回は、4月28日『立教開宗』の聖日に、26名の若者と上司の方々が参詣してくれた。

ひとしきり境内のご案内をさせて頂く。
近頃では見かけることが少なくなった井戸を皆で覘き、神辺城城門を眺め…

寺院仏閣入り口で心身を清める水盤舎、我が子への想いがこもる水子地蔵、福徳の神様大黒天、本堂前では鰐口を叩き、賽銭をうち、鐘楼堂ではタワークロックを見ながら鐘を撞いて、“お寺”に触れて頂いた。

今度は本堂に上がってもらい、当寺の歴史や活動をお話させて頂いた。

その後は、団扇太鼓を叩いての『唱題行』

自らの罪障を落とすための『懺悔』を行った。
目を閉じ、手を合わせ、心から祈りを捧げる姿は本当に美しいと感じる。

中国労働金庫では1ヶ月の研修を経て、各地の支店に配属されるようである。その研修の締めの日にお寺で修養を行うということは、当寺も非常に大きな役割を担っていると感じる。今回の法話では『四苦八苦(しくはっく)』を説明し、「苦しみから逃れることは出来ないが、苦しい思いをするからこそ、人に優しくなれるのです。」という話をさせて頂いた。法話の中の一部分でも、今後の人生に活用して頂ければありがたいことである。
翌日以降、感想メールをお寄せ頂きました。とても嬉しく、ありがたいことです。
その一部を紹介させて頂きます。
28日の研修ではお世話になりました。短い時間でしたが、普段しないようなことを経験することができ、良い思い出になりました。また、じっくりと自分の心と向き合うことができました。私は今回の修養で、「辛いこと・苦しいこともチャンスだと思うことが大切だ」という話がとても心に残っています。これから、大変なこともたくさんあると思いますが、それもチャンスだと思って乗り越えていきたいと思いました。このような機会を設けていただき、本当に良かったです。ありがとうございました。」N.Kさん

当日自分の不注意で体調が悪く、まず懺悔したい点となりました。お寺を訪れる事に関しては、久しぶりで多少緊張しましたし、作法等は日本人として知っておくべきだと感じました。住職のお言葉の中で、“苦しみを体験すれば、他人にやさしくなる”というのが心に残っておりまして、この言葉を忘れず頑張っていきたいと思います。これから仕事をしていく中で、充実させていきたいと思う反面、苦しむことも多いと思いますが、同期の仲間、上司や先輩に協力していただき、乗り越えていきたいと思います。また、こちらからも協力していきたいと思います。貴重な時間をありがとうございました。」S.Yさん
「先日は新入職員修養を行っていただき、ありがとうございました。歴史ある山門や鐘楼堂などを見学したり、太鼓を叩きながら経を読んだりと、普段できないとても貴重な経験をすることができました。私はお寺に行くことが好きなので、このような体験ができて嬉しかったです。修養では、精神を集中させることで自分を信じて行動することができました。来週からいよいよ支店配属となりますが、修養での経験を思いだし、強い精神力を持って仕事に励みたいと思います。
本当にありがとうございました。」M.Oさん


428日は、精神修養でお世話になりました。 私の宗派は、日蓮宗なのですが、実は今まで日蓮宗のお寺に行ったことがありませんでした。今回、このような機会で日蓮宗のお寺に入り、色々と見てまわることができ、本当に良かったです。実際に、鐘をついたり、団扇太鼓を叩いて、精神を集中させたりと、多くの経験ができました。また、懺悔文は、読みやすいようになっており、のばすところもよくわかったので、懺悔に集中することができました。懺悔文を読みながら、心当たる節が多く出てきて、これから気をつけていかなければと、思っております。お話も大変わかりやすく、勉強になりました。ここでの決意を忘れず、これからの仕事に精進してまいります。そして、日本人の美しい姿である、「本堂を通る際には一礼」は、忘れないようにして、実践していきます。まとまりのない文章になってしまい、申し訳ありません。本当にお世話になりました。ありがとうございました。」K.Aさん
先日は見学、また貴重な体験をありがとうございました。「助けてほしい時だけでなく、いつもお願いすることが大事」という言葉がとても印象に残っています。自分がこれからどうありたいのか、どういう働き方をしたいのか常に考え、思うことで自分をその理想に近づけられるように頑張ろうと思いました。本当にありがとうございました。」S.Iさん