大学生

子ども達が、もぶれついていました。
当寺の檀家には、某有名大学に進学した若者達がいる。その中の1人F君が、息子の勉強をみにお寺を訪ねてくれた。F君の祖母は信仰熱心な方で、若い頃から苦労を重ねながらもお孫さんの幸せを願い、一生懸命神仏に手を合わせてこられた。その姿を見ていたF君も、幼少のころから自然に手を合わせ、よくお経をあげる子であった。そんな彼も大学に進学してこの春4年生、何とも年月の経過は早いものである。久々に見るその姿からは、充実した大学生活を送っている様子がうかがえた。本堂にて手を合わせ、しばし雑談… 成長が嬉しく感じられた。せっかく来てくれたので、保育園の様子も見てもらおうと年長児クラスに案内した。元気一杯でもぶれつく子ども達にも、笑顔で対応してくれていた。その後、息子ともあれこれ話をしながら、数時間にわたり勉強をみてくれた。途中、息子が私のところにこっそり顔を出して、「解りやすくて、すごくいい!」と報告しに来たのが面白かった。
知識を深めるために勉強することは大切なことだと思う。だが、勉強に偏りすぎては大切なことを見落としてしまうこともある。1度に多くの事を修めるのは難しいが、若く柔軟なうちは、色んなことを体験し、時には成功、時には挫折を味わい、同時に“豊かな心”を形成してもらいたい。F君の今後を心から楽しみにしている。
息子もいつになく、楽しそうに勉強していました。