フランスの香り

色んなお国の方が来られると、楽しいものです。
とある日の夕刻、FACMのM主任学芸員さんから電話を頂いた。「これから實相寺さんに、外国の方を連れて行こうと思うのですが…」と。ちょうど法務で外出中だったこともあり、時間を指定して来て頂くことに。法務が終わって帰山すると、庫裡からピアノの音色が… 玄関を開けて入ると、Mさんと小柄な美しい女性、そして鼻の高いハンサムな外人が先に到着していた。Mさんが、妹夫婦ですと紹介してくれた。妹さんはピアノの勉強をしにフランスに出向していたようで、そのとき彼と知り合い、めでたく結婚されたようである。義弟がフランス人とは、まさに“トレビアン”である。当寺では、外国人のご来寺を多数頂いているが、フランス人の来客は始めてとなり嬉しい限りである。ひとしきり境内をご案内し、日本の仏教文化をその肌で感じて頂いた。途中、妹さんがご主人にフレンチで説明している姿を見ながら、仲の良さを感じる事が出来た。この度、当寺での見学をとても喜んで頂いたようで、日本語で「ありがとうございました。」とおじぎをし、お礼を言って下さった。日本の礼儀を心得ているようである。どこの国からであろうが、ご縁があれば当寺をご覧頂き、日本の文化や仏教の一辺に触れて頂きたいと思う。これこそ国際交流の原点とも言えよう。今後、フランスに行くことがあれば、自国をご案内して頂けるのではないだろうか… 楽しみである。