七面堂〈瓦葺きの章・後編〉

瓦の葺き工事も、先月末に無事終了しました。
今回は完成に至るまでの様子を、お伝えしたいと思います。

上段屋根の瓦葺きが終わると、今度は下段の屋根へと移っていきます。
始めに巴瓦を線に合わせて一直線に葺き、その後、平瓦・丸瓦と手際よく重ねていきます。

あっという間に東面が葺き終わってしまいました。今度は南面へ移っていきます。

下段の屋根がほぼ葺き終わると、今度は上段屋根の最上部分を葺いていきます。地上では瓦を削ったり、穴を開けたりと、上下で同時に作業は進んでいきます。

本堂屋根と重なる部分は、狭い空間での作業となりました。
七面堂全体が本瓦葺きとなり、本堂、鐘楼堂と併せても立派な屋根になりました。
今回も、古瓦を再利用した瓦葺き工事となりました。古いからといって処分されている物でも、まだまだ利用できる物は沢山あります。江戸時代のリサイクル文化が現在によみがえれば、地球環境にも優しいのに… と、つくづく思います。