福山城御水門

「舟入状遺構」の一部。深さはまだあるようです。「御水門跡」の柱穴。大きな柱穴でした。
10月20日、『福山城跡試掘調査 現地見学会』に足を運んだ。今回は「舟入状遺構」と「御水門跡」が発掘されたようだ。「舟入状遺構」は、この場所がかつて瀬戸内海とつながる外堀であり、お城に出入りする船の船着場として使われていたようで、全国でも例が少ないようである。また、「御水門跡」には、直径1m程の柱穴が残っており、当時この場所に大きな門が建っていたことが想像される。福山市教育委員会文化課の職員が説明を始めると、会場に訪れた人々は熱心に聞いておられた。前回の外堀遺構の説明会より発掘規模は小さいものの、それでも関心のある人が多いのか、報道では300人を超す見学者であったとされている。今回の見学会は、前日の新聞記事で内容を知ったが、20日の午後1時から3時までの2時間だけで、後は埋め戻されるようだ。多くの人に歴史的価値のある“福山の文化遺産”を知ってもらう意味では、いささか時間が少なくて残念のような気がする。現在、「福山駅前南口整備事業」が進んでいるが、福山が誇れる文化遺産を後世に継承できるよう、そして遺構保存を願う民意が反映されるように事業を進めてもらいたい。“今”行われている事柄は、必ず“後世”で審判されるのだから…
「福山城遺構」が、何かを語りかけているようでした。今後の事業が、どのように進んでいくのでしょうか。