本堂にて

みんな上手に、み仏さまに甘茶をおかけしました。
今日は本堂にて、保育園の「花まつり参観」が行われた。新年度になって最初の行事である。先の4月7日の浄心日記で「花まつり」について少々触れさせて頂いたが、当園では、親子共々本堂にお参りをし、子供達はみ仏さまにお花を捧げ、お祈りの言葉をお唱えし、甘茶を注ぎ、歌を歌って楽しくお釈迦様の誕生日をお祝いしている。この日を迎えるにあたり、各クラスの子供達が本堂の中で練習を重ねてきた。
数珠を手に取り、きちんと正座をし、手を合わせてお祈りする。なんでもないような事だが、以外に体験できる場所は少ないようだ。
戦後まもなく、福山空襲にて住まいを焼かれたご家族が、何組も實相寺で生活をされていたようだ。幸い戦火を逃れた当寺が被災者の緊急避難施設の役割を果たした訳である。今となれば半世紀以上も前の話になるが、その当時をこの寺で過ごした人には忘れられない思い出のようである。
今の子供達はそんな過去の話を知る由もないが、多くの歴史がしみ込んだ本堂で色々な体験をしてもらいたい。次の本堂行事は「お泊り保育」そして夏の「精霊まつり」と続く、今年の“お泊り”でも本堂の畳が濡れない事を期待しよう。