一期一会

昨日はやっと雨もあがり、雲の合間から太陽も時折顔をのぞかせていた。
満開だった桜が、次第に散り始めている様子だ。
お寺では多くの方から、お問い合わせを頂く。
悩み事の相談、先祖・水子供養、墓地や仏壇の開眼・閉眼等々…
昨日、ある方の墓地と仏壇の閉眼供養を営ませて頂いた。
他寺から實相寺を紹介されて来られたようだ。
色々とお話をしている中で、寺院のあるべき姿を再度考えさせられた。
お寺は本来“不安や悩み”を軽減する癒しの場であり、不特定多数の方がお参りされる場所でもある。しかし多くの方が言われるには、「敷居が高くてお参りしにくい」ようである。まして先祖のお墓でもない限り、お参りすることに皆が躊躇するらしい。
考えてみればその通りだ。神社と比較してみれば一目瞭然である。
お寺と言ってイメージされるのはもっぱら法事や葬式であり、檀家以外の方からすれば、非常に縁遠い存在である。
これからのお寺はいつでも誰でも気軽に訪れることができ、心を癒す空間を提供していかなくてはならない。また、多くの人が集って楽しめる行事も必要であろう。さらには古来からの伝統を今に伝え、文化を継承・保存していくことも重要であろう。
初めてお会いした方から、多くのことを投げかけていただく。心と心を通わせあうことは実に素晴らしい。今後またお会いするかどうか分からないが、その時その一瞬を大切にしたい。