偉大なる先師

早いもので彼岸の七日間が終わろうとしている。今日は結岸(けちがん)である。
以前の日記で述べさせていただいた「六波羅蜜(ろくはらみつ)」も、自分なりにどれだけ成しえただろうか。
当寺は今の住職が三十一世で、亡くなられた先師二十九人をお祀りしている。
尼僧である開山・日達上人は一寺建立の誓願を立て浄財勧募のため全国行脚し、総本山久遠寺より寺号を拝領し、實相寺をこの地に建立している。
二世・日逢上人は久遠寺の執事をされていた方で、当寺門の繁栄にその才覚をいかんなく発揮された。九世・日進上人は法華経三千三百部を講じ、十一世・日現上人は法華経五千部を読誦し、十二世・日叡上人は法華経一千五百部を解説し、二十六世・日壽上人は、七面堂の再建、博多日蓮上人銅像建立の浄財勧募に奮闘したと記されている。
ちなみに今の私の朝勤のペースで法華経を読誦しても、一千部あげるのに約四十二年かかってしまう。間に合うだろうか…
ある方が、「人には同じようにチャンスが降り注いでいる。チャンスをつかみ取るには、それに気付くことと、絶えず努力することが重要である」と言われていた。
先師が思いをはせた實相寺の繁栄、それを支えて下さる皆様のご安泰を願い、絶えず精進し、真っすぐに生きていこうと再確認した一日であった。